私の出産 第一章私のオフィシャルな出産予定日は10月5日だった。ただ、産婦人科の先生、助産婦さんも、声をそろえてその前に産まれるといっていたので、まさか予定日当日病院に検診に来るとは思わなかった。 朝10時 助産婦さんによる検診。少量の破水があるといわれるが本人自覚無し。 朝11時半 再度検診。エコフラフィ-で羊水があるかどうか確認。まだ十分あるらしい。 朝12時 新たな助産婦さんによる検診。陣痛、赤ちゃんの鼓動確認 朝12時45分 やはり少量の破水確認、入院決定。病室で待機 (朝寝坊した私は、昨日の夜8時以降からなんにも食べていない。 お腹がすいたと訴えたが、却下。相棒は自分のサンドイッチを買いに嬉々) 午後15時 すぐに出産というわけではないと判断したのか、病院食をいただく。陣痛があっても、やっぱり空腹には耐えられない。あらためて私の生理的欲求、食欲を強いことを確認。 洋ナシと白身魚。すっかり冷め切っていた。 味は覚えていない。特においしくなかったが、そんなこといってられなかった。 午後17時 陣痛が15分置きに規則的になってきた。そのときはヨガでおそわった呼吸法で乗り切る。 このとき既に助産婦さんには、出産室へ移って、麻酔をしようと言われたが まだ、大丈夫です、と日本人魂(なんのこっちゃ)をみせる。 夜19時 再度、陣痛と赤ちゃんの心音を確認し、出産室へ移される。 麻酔も再度断る。 まったくの自然分娩をする勇気までなかったものの、陣痛の痛さを少し味わいたかった。 21時に麻酔をお願いする。(たぶん、こんな妊婦は初めてだろうと思う) 夜21時半 約束の時間をとっくに過ぎているのに、誰も来ない。 既に強い陣痛を感じていた私は、ヒ-ヒ-言っていた。 助産婦さんと麻酔師がきて、背中に注射。 針が背中に食い込むように深く刺さる。 痛たあい!! 思わず日本語で叫ぶ私。 助産婦さんの手を強く握りしめて耐える。 背中から腰の辺りまで冷たいものを感じ、少しづつ痛みがやわらいできて、私は眠りに落ちた。 ジャンル別一覧
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